「本当に良いバイクに乗ってる?」①気づかない変化と根拠の無い自信
カテゴリー:メンテナンス
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本当に調子が良いのか
「バイクの調子は?」と聞かれたら、何と答えるでしょう。
「そうですね、調子は良いですよ、特にトラブルは無いです。」という感じでしょうか。
そんなバイクをふと見ると、タイヤがすり減り、少しつぶれて空気圧の低いのが見てとれて。
ドライブチェーンがたるみ、サビサビになってて、レバーは曲がり、ミラーはぐらぐらで、
何ともメンテナンスしてないのが判ってしまう。
それでも乗ってる本人は調子が良いと思ってる。
バイクを観察してチェックしてないのは明白だけど、どこまでの事が起こると悪いと感じるのか。
もちろん止まってしまったり、ガラガラと音がしたりすれば、おかしいと思うのだろう。
でもそれではもう手遅れなんです。
エンジンは傷み、部品が壊れてしまってるから、止まり、ガラガラ音が出るわけです。
そこまでいくと修理というより乗り換えですか、となるわけです。
本人からすれば、さっきまで調子良かったのに、急に壊れた。
何で?って感じでしょう。
だけどメカニックからすれば、当然なことだと感じるところが有ったりします。
変化に気づける、その自信と根拠は
人は何でも、慣れてきてしまうという性質があるし、小さな変化だと気づけなかったりします。
バイクでも毎日少しずつタイヤのエアが抜けたとしたら、
日々、少し抜けたことに気づかず、さらにそのタイヤの状態に体が慣れてしまい、
また日々エアが少し抜けても気づかず、また慣れてしまう。
その繰り返しで、ある日タイヤが外れるまで走ってしまう、そんなことは実際に有ることです。
人はそのぐらい、気づかないことも有るのです。
しかし多くのライダーは、自分は大丈夫。乗ってれば異常に気づけるし、
何かあれば、バイクが警告灯で知らせてくれるし、前兆があるでしょ、と思ってたりします。
まあ無理な話です、どこからその自信と根拠が出てくるのかが不思議です。
バイクの警告灯がつく時点で気づけてない証拠だし、それでは遅いんですよね。
そもそも、大した警告システムじゃないし、
それに頼ってるようでは、いつまでも気づけるようにはならないです。
しかも何でも前兆がハッキリあるわけでは無いです。
人も溺れるときはバタバタするイメージですが、実際は静かに沈むらしいです。
多くは前兆を思い違えてる、すなわち大丈夫じゃない、ということです。
本当に良いバイクに乗ってるのか
多くのライダーの判断基準として、良いバイクとは?
乗りやすく、思い通り走れて、かっこ良くて、パワフルで、安定してて、壊れない。
みたいな感じでしょうか。
逆に現代のバイクは、乗りにくかったり、不安定で、壊れる。
みたいなモノは無かったりします。
ということは、本来の状態を保っていれば、それなりに良いバイクなはずです。
ただそれだけのこと、それが出来てなかったりしますので、このようなブログを書いています。
日々、店で修理やメンテナンスしてきた15年の経験から出てきた内容になります。
何かひとつでも得て頂ければ幸いです。